往復書簡 その8(中島より)

森元さん


久しぶりのお手紙ありがとうございます。


もう9月になってしまいましたね。

4月頃から夏日になっていたので今年の夏は長いんだろうなぁと思っていたのですが、

9月になったら急に朝晩が涼しくなってホッとしました。


そうですか、今は歩行器を使われているんですか。

良かったというか痛みで大変になったというか複雑ですが・・・。

でも森元さんらしい感想で思わず笑みがこぼれてしまいました。


私も最初は右足が動かなくなったので片足用の杖をレンタルし、

次に左足も動かなくなってきたので両手に杖を持って歩いていた時期がありました。

それでも転んでしまったことが度々ありました。


一度は踏切を渡りきる前に線路上で転んでしまい、通りかかった男性二人に抱えあげられて

踏切の外に運んでもらって命拾いしたことも。

女性ならまだしも、いい歳の背広姿のおっさんが線路上で転んでもがいている姿は

あまり見られたもんではないですね。


でも森元さんのおっしゃる通り、世の中の皆さんは本当に優しいです。

どんなにゆっくり歩いていても文句を言うどころか、

「大丈夫ですか?」と声をかけてくれる人もたくさんいるし。

もし自分が逆の立場なら声をかけることまではしないかなぁ、とか

いろいろ考えさせられることもありました。


その後杖ではだめになり歩行器に、そして最後は車椅子になりました。

そのころ森元さんにもいろいろ相談に乗ってもらいましたね。


車椅子になるとまた見える世界も変わりました。

歩いているときにはそれほど気にならなかった道路の段差や傾斜の多さ、

車椅子の目線の高さから見える世界の違い、自分が車椅子になったからこそわかったことも。


とにかく普通に働いて生活していた時にはまったく気づかなかった、いや、知らなかったこと…知らなかった世界があることを病気になって初めて知りました。

介護サービスの世界もその一つです。


病気になってから今日に至るまで、身体の状態が変化するたびに

本当にたくさんの介護サービスの人にお世話になってきました。

もちろんお仕事でお世話をしてくれているのは分かっていますが、優しい皆さんのお陰で

今月の17日が胃ろう造設の、そして来月10日が気管切開の三年目の記念日になります。


やってもらえるのが当たり前とは思わず、常に感謝の気持ちを忘れずに

これからもサービスをしてもらっていきたいと思います。


歳のせいなのでしょうか、今年は甲子園の高校野球を見ていても感動して涙がでてくるし、

「愛は地球を救う」という24時間番組もどのコーナーを見てもただ涙が出てきて困りました。

生まれつき障害がある人、ある日突然障害を持ってしまった人、いろいろですが

皆さん本当に人生を諦めず前向きに生きているし笑顔が素晴らしくて勇気づけられました!



追伸:歩行器も歩きやすいとは言え転ぶ心配もありますから、

   くれぐれも気を付けてくださいね!

   お仕事もほどほどに・・・。




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